中国ハイテク産業に関する俯瞰的、横断的、比較的な立体像の提供を目指しつつ、知的財産を尊重し、営業秘密を厳守し、信頼関係を大切にするサイト
TopPage編集要点一覧の森現地の風文化産業知財事情SiteMap
統計抜粋イベント日中マッチング広場レポート参考説明

ハイテク産業の起源:火炬計画|関連政策等の動向|参考メモ:日本の対中政策等


国家中長期科学技術発展規画綱要
転載元:WINEP

目次 >

三、重点領域及び優先テーマ

 我が国の科学技術の発展、全体的なバランス及び整合的な推進を基礎として、重点領域と優先的なテーマに関する計画と配置を行い、経済社会の発展上の問題を解決し、全面的かつ強力なサポートを提供する。

 重点領域とは、国民経済、社会発展及び国防安全において、重点的な発展が必要とされるもの、並びに科学技術による支援が必要とされる産業及び業種のことを指す。優先的なテーマとは、重点領域の中で発展を必要とし、任務が明確であり、良好な技術的基礎があり、近い将来に技術的ブレークスルーが予想される技術群を指す。優先的なテーマの選定基準:1、ボトルネックの制約を解決し、経済の持続的な発展能力に有利。2、重要技術と共通性技術を掌握し、産業のコア競争力を高めることに有利。3、重大な公益性科学技術の問題を解決し、公共サービスの能力を高めることに有利。4、軍民両用の技術を発展し、国家の安全保障能力を高めることに有利。

1.エネルギー

 エネルギーは国民経済の中でとても重要な戦略的な地位を持つ。我が国では、現在、エネルギーの供給と需要の対立は先鋭になっており、構造も不合理である。すなわち、エネルギー利用の効率性が低い。一次エネルギー消費は石炭を主としており、化石エネルギーの大量消費により、深刻な環境汚染をもたらされている。今後15年、高度成長を持続するのに必要となるエネルギー需要を満たし、エネルギーのクリーンかつ高効率な利用を可能とすることは、エネルギー科学技術の発展にとって重大な挑戦である。

◆発展構想:

(1)省エネ、エネルギー消費量の低減を優先的な地位に置く。主要省エネ領域における重要な技術を把握するために、積極的に省エネ技術を発展させ、一次エネルギーの利用効率と最終利用効率を向上させる。

(2)エネルギー構造の多元化を進めて、エネルギーの供給を増加する。石油・天然ガスの開発利用及び水道、電気の技術レベルを高めると同時に、強力に原子力の技術の発展を図ることで、原子力発電の自主創新能力を形成する。風力エネルギー、太陽エネルギー、バイオマスエネルギー等再利用可能なエネルギー技術のブレークスルーを得て、更に大規模化の応用を実現することができる。

(3)石炭のクリーンかつ高効率の利用を進め、環境汚染を下げる。強力に石炭のクリーン、高効率、安全開発と利用技術を発展させ、国際的な先進水準を達成することを図る。

(4)エネルギー設備の技術導入、消化、吸収と再創新の力を強める。先進的な石炭発電、原子力発電等の重大な設備製造の重要技術を把握することを図る。

(5)エネルギーの区域最適化配置技術の能力を高める。安全、信頼的、かつ先進的な電力送電技術を開発することに重点を置き、大容量、遠距離、高効率の電力輸送を実現する。

●優先的なテーマ

(1)工業における省エネ

 冶金、化学工業等の工業プロセス及び交通運輸業等の主要なエネルギー消費領域における省エネ技術と設備、機械・電力設備の省エネ技術、高効率の省エネ、長寿命の半導体照明製品、エネルギーレベルの総合利用の技術に重点を置く。

(2) 石炭のクリーンかつ高効率な開発利用、液化及び複合利用

 石炭の高効率採掘技術及び関連設備、大型ガス・タービン、IGCC、高いパラメーターを搭載した超臨界ユニット、超臨界の大型循環工作機械等高効率発電技術と設備を開発することに取り組み、石炭の液化とガス化、石炭化学工業等の転化技術、及びガスを基礎とする多様化生産のシステム技術、石炭を燃料とする総合利用・制御技術と設備を強力に開発する。

(3)複雑な地質における石油天然ガス資源の探査及び開発利用
 複雑な環境と岩性の地層類石油天然ガス資源の探査技術を開発し、大規模石油天然ガス資源の高効率開発技術、油田の実収率を大幅に向上させて、深層石油天然ガス資源の採掘技術を開発することに取り組む。

(4)再生可能なエネルギーの低コストかつ大規模化なの開発利用

 大規模の風力発電設備を研究・開発することに重点を置く。沿海と陸地風電場と西部の風力エネルギー資源の密集している地域の建設技術と設備、高い価格性能比がある太陽光電池と利用技術、太陽エネルギーによる発電技術、太陽エネルギー建物の一体化技術、バイオマスエネルギーと地熱エネルギー等の開発利用の技術を開発する。

(5)超大規模の配電及び電力網の安全確保

 大容量、遠距離の直流送電技術及び超高圧送電技術と設備、間歇式の電源及びその配電技術、電気エネルギーの品質測定と制御技術、大規模の電力網の安全保障技術、西部の電力を東部に伝送する工事における重要な技術、電力網調整の自動化の技術、高効率の配電と給電管理情報技術とシステムを研究開発することに重点を置く。

2.水資源及び鉱物資源

 水と鉱物資源は経済と社会の持続的発展を可能にすることに重要な基礎物質である。我が国の水資源と鉱物資源は、非常に不足している;資源の総合利用率が低い、鉱物資源の総合利用率、農業灌漑水の利用率も世界の先進水準より立ち遅れている;地質条件の複雑化のため、資源探査に困難がますます大きくなっている。資源探査、開発利用技術を研究開発すること、更に資源の利用率を向上させることに、早急に取り組む必要がある。

◆発展構想:

(1)資源節約を優先する。農業の高効率節水と都市の水循環利用の技術を重点的に研究して、多流域にまたがって水を調達、雨洪の利用と海水の淡泊化等の水資源開発技術を発展させる。

(2)複雑な地質条件の制限をブレークスルーし、既存資源の埋蔵量を拡大する。地質の成鉱規則を重点的に研究して、鉱山の深辺部評価と高効率探査技術を発展させ、チベット高原等の複雑な条件下における鉱物を急速に調査測量して、大規模な予備資源の基地を探り、資源の供給量を増やす;鉱物資源の高効率採掘と総合利用技術を開発し、水と鉱物資源の総合利用率を高める。

(3)積極的に非伝統資源を開発する。石炭層のガスと海洋鉱物等の新型資源に対する開発力、利用力を把握し、新型資源の利用技術の研究能力を高める。

(4)資源探査の開発、設備の創新を強化する。積極的に高い精度の油田掘削の設備、大規模の鉱山機械、海洋開発プラットフォーム等の技術を開発することで、資源探査設備を国際的な先進水準に到達させる。

●優先的なテーマ

(6)水資源の最適化配置及び総合開発利用

 大気の水、地表にある水、土壌水分と地下水の転化構造と最適化配置技術、汚水、洪水を資源化し利用する技術、人工雨の技術、長江、黄河等の重大な河川に対する総合的管理と南水北調等流域を跨る重大な水利工事の整備と開発における重要な技術等を重点的に開発する。

(7)総合的な節水

 工業用水の循環利用技術及び節水型生産プロセスを重点的に開発する;節水灌漑、日照り節水と生物節水を組み合わせる技術を開発して、精量の灌漑技術、インテリジェント化の農業用水管理技術と設備を重点的にブレークスルーする;生活上の節水技術と器具の開発力を強化する。

(8)海水の淡水化

 海水の前処理技術、原子力エネルギー連結とコージェネレーション(電水聯産熱法)、膜法による低コストの淡水化技術とキーとなる材料、濃い塩水の総合利用技術等を重点的に開発する;大規模の海水淡水化技術、海水の熱エネルギー設備、海水淡水化設備及び多重結合のキーとなる設備を開発する。

(9)資源探査、確認埋蔵量の増加

 鉱物資源の成鉱の規則と予測技術を重点的に研究。宇宙航空技術に基づく地球物理への調査測量技術を発展し、3次元の高い解像度の地震、高い精度の地磁気及び地球化学等が高速で、総合な、大きい深さ探査技術を開発する。

(10)鉱物資源の高効率の開発及び利用

 深層と複雑な鉱床の採鉱技術及び廃棄物無し採掘技術、高効率で自動化の選別新しい技術と大規模の設備を重点的に研究し、低品位、複雑な資源処理技術と高効率の利用技術、鉱物資源の総合利用技術を開発する。

(11)海洋資源の高効率の開発及び利用

浅海に隠れる石油天然ガスに対する探査技術及び濃密な石油がある油田における実収率を向上させる総合技術を重点的に研究して、海洋生物資源保護と高効率の利用技術を開発して、海水の直接利用技術と海水の化学資源の総合利用の技術を発展させる。

(12)総合的な資源利用のための地域計画

 水・土資源と農業生産、生態と環境保護の総合的な最適化配置技術を重点的に研究して、我が国の水・土資源の地域空間の分布に適合する多変量による大区域資源の配置・分析技術を展開し、異なる地域に適用可能な水・土資源の発展最適化のための技術予測・決定モデルを構築する。

3.環境

 生態と環境を改善するのは、経済社会の持続可能な発展と人民生活の質の向上にとって重大な問題である。我が国の環境汚染は深刻である;生態システムの退化は激化している;汚染物の無害化の処理能力も低いレベルにある;全世界の環境問題は既に国際社会の関心を持つ焦点になっており、我が国が全世界の環境変化協力に参加する能力を早急に向上する必要がある。経済の持続的な高度成長のためには、全体の環境の状況が一定程度改善することが前提条件であり、環境の科学技術の創新には、戦略的な重大な要請がある。

◆発展構想:

(1)循環経済の発展を引導し支援する。大汚染を発生させている業界向けに、クリーン化の統合技術を強力に発展させ、廃棄物の減量化、資源化利用及び安全処置を強化するとともに、循環経済の共通的な技術の研究を進める。

(2)地域環境の総合的管理を実施する。流域内の水環境及び地域の大気環境汚染の総合的管理、典型的な生態機能の退化地域への総合的修復技術の展開及びモデル構築、飲用水の安全確保技術及び生態と環境の観測・警報技術を開発し、環境の質の改善に対する科学技術の支援力を大幅に向上させる。

(3)環境保護産業の発展を促進する。我が国の国情に適する重大な環境保護の設備・器具を重点的に研究して、国産の環境保護製品の市場占有率を増大して、環境保護の設備と技術レベルを高める。

(4)積極的に国際環境協力活動に参加する。地球環境条約の履行対策、気候変動科学の不確定性及びその影響に対する研究を強化し、地球環境変動の観測と温暖化ガスの排出抑制技術を開発し、環境変化への対応力及び条約履行能力を向上させる。

●優先的なテーマ

(13)総合的な汚染対策及び廃棄物の循環利用

 地域環境の観測・警報技術を重点的に開発し、都市の大気汚染制御等のための重要技術を開発し、従来にない汚染物の制御技術、廃棄物等の資源化利用技術、汚染程度が大きい業種におけるクリーンな生産技術を開発し、循環経済の模範となる技術モデルを構築する。

(14)脆弱な生態区域における生態システムの機能回復

 カルスト地域、チベット高原、長江・黄河中上流、黄土高原、砂漠及び砂漠化の地域、農業と畜産業が混在する地域、鉱物採掘地地域等の典型的な脆弱な生態区域における生態システムのダイナミックな監視技術、草原退化及び鼠害の予防・対処技術、退化した生態システムの回復・修復のための技術、三峡ダム、チベット鉄道等の重大事業の周辺及び複雑な鉱山開発区の生態の保護・回復の技術、異なるタイプの生態システムの機能回復と持続的な改善のための技術支援モデルを開発し、生態システムの機能の総合評価・技術評価の体系を構築する。

(15)海洋生態と環境保護

 海洋の生態と環境の観測技術・設備を重点的に開発し、海洋の生態と環境の保護技術の研究を強化し、近海海域の生態と環境の保護・修復及び海上突発事故の応急処理技術を開発し、高精度の海洋の動態環境の数値予報技術を開発する。

(16)地球規模の環境変化の監測及び対策

大スケールの環境変化の正確な観測技術を重点的に開発し、主要な業種における二酸化炭素、メタン等の温暖化ガスの排出制御と処理・利用技術、生物による炭素固定技術及び炭素固定エンジニアリング技術、気候変動、生物多様性の保護、オゾン層の保護、残留性の有機汚染物の制御等の対策のための研究を行う。

4.農業

 農業は国民経済の基礎である。我が国の自然資源の制約は常に厳しく、1人当たり耕地面積、水資源は世界の平均的水準より低い。食糧、綿等主要な農産物のニーズは増加しつつあり、農業の増産、農民の収益増加と農産物の競争力強化という課題が長期にわたって存在している。農業の構造は不合理で、産業化の発展水準と農産物の付加価値は低い。生態と環境の状況は依然として厳しく、農業の持続可能な発展を深刻に制約している。食品の安全、生態の安全問題は突出した問題である。我が国の基本的な国情及び直面する厳しい挑戦を考慮に入れ、科学技術の進歩を“3農”問題解決のための一つの根本的な措置とし、農業の科学技術レベルを強力に高めて、先進的な技術の適用性と普及を拡大し、資源の制約を突破し、持続的に農業の総合生産能力を向上し、近代的農業の構築を加速する。

◆発展構想:

(1)ハイテクにより従来の農業技術の向上を促進し、農業の総合生産能力を持続的に向上させる。バイオテクノロジーの応用研究を重点的に展開して、農業技術の統合化及び組み合わせを強化するとともに、主要な農作物の育種と高効率生産、牧畜・水産の育種と健康な飼養と疫病制御の重点技術を研究し、農業の多角経営と複合経営を発展させ、生産高の持続的増加を確保すると同時に、農産物の品質を高める。

(2)農業の産業チェーンを延長することにより、農業産業化レベルと農業の総合的効率性を全面的に向上させる。農産物の精密加工、生産後の損失減少とグリーン供給チェーンの産業化の重点となる技術、農産物加工の先進的な装置と安全な観測技術を重点的に開発して、健康食品を初めとする農産物加工業と近代的な流通業を発展させるとともに、農民の収入増加の余地を拡大する。

(3)農林業の生態に関する技術を総合開発することで、農林業の生態の安全を確保する。環境保護型の肥料、農薬の創製技術及び高精度の作業設備を重点的に開発し、農林業の余剰物の資源化の利用技術、及び農業環境の総合的改善技術を発展させ、農業に係る新興産業の発展を促進して、農林業の生態環境の質を高める。

(4)積極的に農業の工場化を発展させ、農業労働生産率を高める。重点的に農業の環境制御を研究して、高生産・高効率栽培等の施設農業に係る技術を開発し、近代的な多機能農業用機械を開発し、農業への情報技術の応用を加速する。

●優先的なテーマ

(17)種苗資源の発掘、保存及び創新並びに新品種に応じた育成技術

 主要な農作物、林草、牧畜と水産の優れている優良品種の種苗資源の発掘と創製技術、種苗資源の分子評価技術、動植物の分子の育種技術と専門交雑育種の技術、大規模化の種子制作、繁殖と育成技術と種の総合加工技術を重点的に開発する。

(18)家畜・水産の健康な飼養及び疫病予防

 安全で優良品質の高効率の飼料と大規模化する健康な飼養技術と施設を重点的に開発・研究して、高効率の特異性ワクチン、高効率の安全型獣薬及び機械を研究し、動物の疫病と動物に由来する人畜共通流行病学の警報及び監視、検疫・診断、免疫及び予防・治療、区域の浄化と根絶技術を開発し、近海の砂浜、浅海の水域養殖と淡水養殖の技術を開発し、遠洋漁業と海上貯蔵加工技術を発展させる。

(19)農産物の高度加工及び近代的な貯蔵及び運輸
 主要な農産物、農林業の特産物資源を対象とする生態型の加工技術と設備を重点的に研究し、食糧と食用油の産後損失減少と環境調和型の貯蔵と運輸の技術と施設、生鮮農産物の鮮度保持及び物流配送、低温貯蔵運輸システム技術を開発する。

(20)農林業バイオマスの総合開発利用

 高効率、低コスト、大規模な農林バイオマスの育成、収集及び転換に必要となる重要技術を重点的に研究し、メタンガス、固体・液体燃料等のバイオマスエネルギー及びバイオマスを基にする新材料と化工製品等の生産に必要となる重要技術、農村ごみと汚水の資源化利用技術、自主的な知的所有権を持つメタンガス発電所施設、バイオマスを基にする新材料の設備等を開発する。

(21)農林業の生態安全及び近代的な林業

 農林の生態システムの構築技術、林草の生態システムの総合制御技術、森林と草原の火災、農林業の病虫害、特に外来の生物侵入等生態災害と気象災害に対する監視と予防・対策技術、生態型林業の経済的・持続可能な経営技術、人工的な草地の高効率育成技術と優良品質の牧草の生産技術、環境保護型の竹・木を基とした複合材料の技術を重点的に開発する。

(22)環境保護型の肥料、農薬の開発及び生態農業

 環境保護型の肥料、農薬開発に必要となる重要技術を重点的に研究開発する。専用複合型の緩効肥料及び施肥技術、関連設備、更に総合的、高効率、持続的、安全な有害生物への総合予防・対策技術を開発し、有害生物の早期警報と検査・測定技術及び外来の有害生物への侵入対策を検討する。土壌の肥沃度を向上させ、土壌汚染、水土流失の減少、牧草地帯の機能回復を主とする生態農業技術を開発する。

(23)多機能の農業設備及び施設
 我が国の農業の特徴に最適な多機能作業が可能な設備、経済型農林業の動力機械、自動化機械と健康な飼養設備、保護性の耕作機械と技術、温室施設及び組み合わせ技術装置を重点的に研究開発する。

(24)農作業の精度向上及び情報化

 動植物の生長と生態環境情報のデジタル採集技術、リアルタイムな土壌・水肥・光熱の測定技術、正確作業と管理技術システム、農村の長距離デジタル化、可視化の情報サービス技術と設備、農林業の生態システムの観測及び仮想農業技術を重点的に開発する。

(25)近代的な乳業

 優良品質の雄牛育成及び乳牛の胚胎の産業化のための快速繁殖技術、乳牛の専用飼料、牧草の栽培と高効率利用、疾病予防及び大規模飼養の管理技術、乳製品の高度加工技術・設備を重点的に開発する。

5.製造業

 製造業は国民経済の主要な支柱である。我が国は、世界でも製造大国であるが、製造の強国ではない。製造技術の基礎は脆弱で、創新能力は高くない。製品は低級品を主としている。製造工程における資源、エネルギー浪費が大きく、環境汚染が深刻である。

◆発展構想:

(1)装置の設計、製造、統合能力を高める。企業による技術創新を突破口として、技術上の難度の高い課題を克服し、高度なデジタル制御機械、工作機械、重大ユニット技術装置及び重要材料と重要部品の自前の製造・設計を基本的に実現する。

(2)積極的に製造のグリーン化という理念を発展させる。材料と製品開発設計、製造加工、販売サービス、回収利用等の関連技術の製品のライフサイクル全般への応用を加速して、高効率、省エネ、環境保護と循環可能な新型の製造技術を形成する。製造業の資源消耗及び環境負荷のレベルを国際的トップ水準とする。

(3)ハイテクにより製造業の改造、高度化を図る。製造業の情報化を強力に進めて、基礎となる原材料を積極的に開発して、製品のグレード、技術的価値、付加価値を大幅に向上させて、全面的に製造業の技術レベルを向上させる。

●優先的なテーマ

(26)基礎部品及び共通部品

 重要設備に必要な重要な基礎部品件及び共通部品の設計、製造、量産に必要な技術を重点的に開発する。大型・特殊部品の成型及び加工技術、共通部品の設計製造技術及び高精度検査器具を開発する。

(27)デジタル化及びインテリジェント化による設計製造

 デジタル設計製造技術を重点的に開発する。いくつかの業種の製品のデジタル化とインテリジェント化のための設計プラットフォームを構築する。製品のトータルライフサイクル管理、ネットワーク環境下でのデジタル化、インテリジェント化に向けたの創新的な設計方法・技術、CAEによる設計技術及び設計・製造・管理の統合化技術を開発する。

(28)工業プロセスのグリーン化、自動化及び設備

 製造プロセスのグリーン化技術、資源を高効率・クリーン・徹底的利用する加工、プロセス及び設備、対応するプロセス拡大技術、 生態工業概念のシステムインテグレーションと自動化の技術、工業プロセスに必要なセンサー、インテリジェント検知制御技術、設備及び制御システムを重点的に開発する。大型の分留炉技術、大規模の水蒸気分解によるエチレン生産技術及び関連設備、大規模な化学肥料生産の省エネプロセス及び設備を開発する。

(29)循環可能な鋼鉄プロセス技術及び設備

 溶融還元と資源の最適化利用を基礎として、製品の製造、エネルギー転換と廃棄物の再利用の三大機能を一体化した新世代の循環可能な鋼鉄プロセスを重点的に開発し、循環式経済の典型的なモデルとする。2次資源リサイクルの技術を開発して、冶金工程におけるガス発電と低熱量水蒸気のカスケード利用技術、高効率・低コストのクリーンな鉄鋼生産技術、非粘石炭コークス製造技術、大型板材の連続鋳造機及び連続圧延機の統合的な設計、製造及びカップリングの技術等を開発する。

(30)大規模の海洋工事技術及び設備

(31)基礎原材料

 国民経済の基礎産業の発展ニーズを満足する高性能の複合材料と大型、超大型の複合構造を持つ部品の製造技術、高性能のエンジニアリングプラスチック、軽量で優れた強度がある金属と無機非金属構造材料、高純度材料、希土類材料、石油化学工業、ファインケミカルと触媒、分離材料、軽工業と紡織工業の材料と応用技術、環境保護と健康な機能を持つグリーン材料を重点的に開発する。

(32)新世代の情報機能材料及びデバイス

(33)軍需産業に関連する重要材料及びエンジニアリング

6.交通運輸業

 交通運輸は国民経済の最も重要なものである。当面、我が国の主要な運輸の設備・重要技術のレベルと世界的先進レベルとの間には、大きな開きが存在する。運輸の供給能力は不足している。総合交通体系の建設が立ち遅れ、各種の交通手段の間に、総合的な協調が不足している。交通におけるエネルギー消費と環境汚染問題が深刻である。全面的小康社会を建設するには、交通運輸に期待されるところは大きく、交通科学技術には重大な戦略的ニーズがある。

◆発展構想:

(1)飛行機、自動車、船舶、軌道交通設備等の自主創新能力を高める。

(2)順調で、利便性の高い人間的な交通運輸サービスを重視することとし、統合的な計画手配の能力を強化し、交通システムの情報化とインテリジェント化の技術を開発するとともに、安全かつ高速な交通運輸の技術により、運営能力及び運輸効率を向上させ、交通情報の共有化と各種の交通方式間を有効に結合することにより、交通の管理・運営の技術レベルを向上させて、交通運輸を総合的に発展させる。

(3)交通運輸における省エネ、環境保護、一層の安全確保の発展を促進する。交通運輸の安全の確保、資源の節約化と環境保護等の方面における重要技術の大きな進展を得て、広く普及する。

(4)国家の重大な交通インフラ建設をめぐって、建設と補修に関する重要な技術を開発し、建設の品質を高める同時に、タイフタイムコストを下げる。

●優先的なテーマ

(34)交通運輸のインフラ建設・保守技術及び設備

 軌道交通、海湾をまたがる通路、オフショアの深水港、大規模の空港、大規模の橋梁とトンネル、総合立体交通中枢、深海の石油天然ガスのパイプライン等高難度の交通運輸のインフラ建設及び保守技術と設備を重点的に開発する。

(35)高速軌道交通システム

 高速の軌道交通の制御と調整システム、車両の製造、線路建設とシステムインテグレーション等の重要技術を重点的に開発し、システムのパッケージ技術を構築する。モデルプロジェクトを実施し、運営・制御技術、線路建設技術とシステムインテグレーション技術を把握する。

(36)低燃費、新エネルギーの自動車

 ハイブリッド自動車、代替燃料自動車と燃料電池の車体設計、統合、製造技術、動力システムの統合と制御技術、自動車の計算プラットフォーム技術、高効率かつ低公害の内燃機関、燃料電池発電機、動力バッテリー、モーター等の重要な部品技術、新エネルギー自動車テストとインフラ技術等を重点的に開発する。

(37)高効率の運輸技術と設備

 重積載物に対応可能な列車、大馬力の機関車、特殊大型の車両、都市軌道交通、大規模のハイテク船舶、大規模の遠洋漁業船舶と海洋科学研究用の船等、並びに低空・多用途の民生用の飛行機、高粘性原油及び多相流のパイプライン輸送システム等の新型の運搬技術を重点的に開発する。

(38)ITS

 交通運輸の総合情報プラットフォームと情報の共有のための技術、近代的な物流技術、都市の交通管理システム、自動車のインテリジェント化技術と次世代の空中交通管理システムを重点的に開発する。

(39)交通運輸の安全及び応急対策

 交通事故の早期警報、応急処理技術、輸送手段の能動・受動安全技術、交通運輸の事故再生技術、交通の応急反応システムと迅速な救援技術等を重点的に開発する。

7.情報産業と近代的なサービス業

 情報産業と近代的なサービス業の発展は、新型の工業化を進める上での重要課題である。国民経済社会の情報化、近代的なサービス業の迅速な発展に伴い、情報技術の発展に対し、期待されるところは一層の大きくなっている。

◆発展構想:

(1)情報産業の発展を制約してきた重要技術のブレークスルーを達成し、ICと重要な部品、大規模のソフトウェア、高性能コンピュータ、ブロードバンド無線通信による移動通信、次世代のネットワーク等の重要技術を掌握することにより、自主創新能力と全体の技術レベルを向上させる。

(2)情報技術製品に関する創新を強化し、設計製造の水準を向上させ、情報産業技術製品の拡張性、使い易さ、低コスト化等の問題を解決し、新技術と新ビジネスを育成し、情報産業の競争力を高める。

(3)ニーズを先導役として、全体の創新を重視し強化して、近代的なサービス業の発展を支える技術と重要な製品を開発し、在来の産業の改造と技術の向上を促進する。

(4)高い信頼性を持つネットワークを重点に置き、ネットワーク情報のセキュリティー技術及び関連製品を開発して、情報セキュリティーの技術的な確保体制を構築し、各種の情報に関する突発事件への対応力を備える。

●優先的なテーマ

(40)近代的なサービス業の情報支援技術及び大規模のアプリケーションソフト

 金融、物流、オンライン教育、マスコミ、医療、旅行、電子政府と電子商取引等の近代的なサービス業の発展に必要な高い信頼性を持つネットワーク・ソフトウェア・プラットフォームと大規模の応用支援ソフトウェア、ミドルウエア、組み込み式ソフトウェア、ネットワーク計算プラットフォームとインフラ、ソフトウェア・システムインテグレーション等の重要な技術を重点的に開発し、トータルソリューションを提供する。

(41)次世代ネットワークの重要技術及びサービス

 高性能の重要ネットワーク設備及び伝送設備、接続設備、拡張性を持つセキュリティー技術、モバイル技術、サービスの質、運営管理等に関する重要な技術を重点的に研究開発し、信頼性の高いネットワーク管理体系を作り上げて、知能化端末と家庭ネットワーク等の設備とシステムを開発して、マルチメディア、ネットワークコンピュータ等のブロードバンド、安全、汎在の多種類の新ビジネスや応用を支援する。

(42)高効率で信頼性の高いコンピュータ

 先進的な概念を持つ計算方法と理論を重点的に開発し、新しい概念を基礎にして1秒で千兆回の浮動小数計算能力を持つ高効率・高信頼性のスーパーコンピュータシステム、新世代のサーバーシステムを開発し、新しい体系構造、大容量メモリー技術、システム間違い許容等の重要な技術を開発する。

(43)センサーネットワーク及びインテリジェント情報処理

 多種で新型のセンサーと先進的なバーコード識別、無線ICタグ(RFID)、多種のセンサー情報を基にするインテリジェント情報処理技術を開発して、低コストのセンサーネットワークとリアルタイム情報処理システムを発展させ、より便利で高機能の情報サービスのプラットフォームと環境を提供する。

(44)デジタルメディア・プラットフォーム

 文化・娯楽の消費市場とラジオ・テレビの事業に向け、開発を進める。オーディオ、ビデオ情報サービスを主体とするデジタルメディアコンテンツの処理技術、交換しやすく、著作権保護機能が搭載し、管理における利便性が高い近代的なマスコミ情報の総合内容プラットフォームを開発する。

(45)高解像度の大スクリーン薄型ディスプレイ

 高い解析度の大ディスプレイ製品を重点的に開発し、有機ELデスプレイ、プラズマデスプレイ等の各種の薄型ディスプレイ技術を開発し、薄型ディスプレイ用の材料とデバイスの産業チェーンを構築する。

(46)重要システム向けの情報安全

 国家の基礎情報ネットワークと重要情報システムの中の安全保障技術を重点的に開発し、複雑で大規模のシステムにおけるネットワークの生存、自発的なリアルタイムで防護、セキュリティーなメモリー、ウィルス防止、悪意攻撃の防止、ネットワークの信用体系と新しいパスワード技術等を開発する。

8.人口と健康

 低出産水準に安定化し、生まれる人間の素質を高めて、効果的に重大な疾病を予防・治療することは、調和がとれている社会を建設するには必然的な要求である。人口の数量を制御して、人口の素質と国民全体の健康レベルを高めるために、科学技術による支援が切実に期待されている。

◆発展構想:

(1)人口の誕生数量を制御して、新生児の素質を高める。出産の観測、生殖健康等の重要な技術を重点的に発展させて、一連の生殖医薬、器械と保健製品を開発することにより、人口の数量を15億人以内に、出生欠陥率を3%以内に制御させるために、有効な科学技術による保証を提供する。

(2)疾病の予防と治療の重点を前に移して、予防を主とし、健康と病気の予防・治療との結合という方針を堅持する。予防と初期診断技術を研究して、重大な疾病の診断と予防治療能力を著しく高める。

(3)漢方医薬の継承と創新を強化して、漢方医薬の現代化と国際化を進める。漢方医薬の理論の伝承と発展を基礎にして、新技術の開発と多くの学術分野の融合を通して、漢方医薬の理論を充実、発展させて、漢方医薬の特徴に適合する技術方法と標準体系を確立し、臨床の治療効果を高めて、中医薬産業の健全な発展を促進する。

(4)重要な新薬と先進的な医療設備を開発する。新薬、大規模の医療機器、医用材料と薬調合システムにおける重要技術を開発し、国の医薬の創新のプラットフォームの構築速度を加速し、重要な新薬と医療機器の自主創新を進める。

●優先的なテーマ:

(47)安全避妊・産児制限及び出生欠陥予防・治療

 安全、効果的な避妊・産児制限の新技術と製品及び予防性と治療性を両立する避妊の新技術を重点的に研究開発し、誕生欠陥を高効率かつ早期に検出し、診断する技術、遺伝疾病の生物治療技術等を開発する。

(48)心・脳血管病、腫瘍等重大な非伝染疾病の予防及び治療

 心・脳血管病、腫瘍等の重大な疾病の早期警報と診断、疾病の危険な要素の早期関与等の重要技術を重点的に研究開発し、治療に関する重要技術・解決方案の規範化、個性化、総合化を研究する。

(49)都市と農村でよくある多発病の予防・治療

 よくある多発病に対する監視・制御、予防、診療と回復の技術、小型式の医療と移動式医療サービス設備、長距離診療と技術サービスシステムを重点的に開発する。

(50)漢方医薬の伝承及び創新・発展

 漢方医の基礎理論の創新と漢方医の経験の伝承と検討を重点的に展開する。漢方医薬の診療、評価技術と標準を研究して、近代的な漢方薬の開発技術と生産技術を発展して、効果的、合理的に漢方薬資源を利用して、漢方医薬の知的所有権の保護研究と国際協力プラットフォームの構築を強化する。

(51)先進的な医療設備及び生物医用材料

 新型の治療と通常の診療設備、デジタル化の医療技術、個体化の医療プロセス技術・設備、ナノ生物医薬品の釈放システム及びティッシュエンジニアリング等の技術、人体組織器官の代用品等の新型の生物医用材料を重点的に開発する。

9.都市化及び都市発展

 我が国は既に都市化が急速に進展する時期に入った。都市化と都市が歩調を合わせて発展することを実現するために、科学技術に期待されるところは大きい。

◆発展構想:

(1)都市についての科学的な都市計画を重点にして、都市と農村の合理的な配置と科学的な発展を促進する。近代的な都市計画の重要な技術と動態の観測・制御技術を発展させることで、都市の発展計画と地域の経済計画との有機的に結合し、地域における資源・環境に関する受容力との調和を実現する。

(2)省エネ、節水を主要手段として、資源節約型の都市を目標に発展を図る。都市の総合省エネと新エネルギーの合理的な開発利用技術を解決し、資源節約型、高耐久性のグリーン建築材料を開発して、都市の資源・エネルギーの利用効率を高める。

(3)情報技術の応用度合いを拡大して、都市の総合管理水準を高める。都市のデジタルによる一体化管理技術を開発して、都市の高効率、多機能、一体化が実現できる総合管理技術体系を構築する。

(4)都市生態、人間居住環境及び建築のグリーン化の発展を図る。都市の汚水、ごみ等の廃棄物に対する無害化処理と再資源化技術の発展を図るとともに、都市の居住区と室内環境の改善技術を開発することにより、都市の人間居住環境の質を著しい向上を図る。

●優先的なテーマ

(52)都市計画及び動態的な観測

 各地域における都市の空間配置計画とシステム設計技術、都市の地区インフラと公共サービス施設の企画・設計、一体化配置技術と共有技術、都市の地区計画と人口、資源、環境、経済発展とを相互に連動させ、動態的な観測技術とシミュレーション予測技術等を重点的に開発する。

(53)都市機能の向上及び空間の節約利用

 都市総合交通、都市公共交通の自動化管理、都市インフラ、災害の防止・減少等の総合機能を向上させる技術、都市の「ヒートアイランド」現象の防止のための規制と人工制御技術、土地の調査・測量及び資源節約の利用技術、都市発展と空間形態の変化のシミュレーション予測技術、都市の地下空間の開発利用技術等の重点的な発展を図る。

(54)建物の省エネ及び建築のグリーン化

 建築のグリーン化のための設計技術、省エネ技術・設備、再生利用可能エネルギーの装置と建築一体化のための応用技術、精致な建築と建築のグリーン化のための施工技術・設備、省エネ型建築材料とグリーン建築材料、建物の省エネに係る技術標準を重点的に研究開発する。

(55)都市の生態居住環境条件の確保

 室内汚染物質の検出と浄化技術を重点的に研究開発し、都市の生態環境の制御・調整技術、都市ごみの再資源化・利用技術、都市の水循環の利用技術・設備、都市群の汚染防止・制御技術、居住区からの環境汚染物質の排出を極小化する技術、生態居住区のインテリジェント化管理技術の発展を図る。

(56)都市の情報プラットフォーム

 都市のネットワーク化に係る基礎情報の共有技術、都市の基礎データ獲得と更新技術、都市の多元データの整合技術、都市の多次元モデルの設定とシミュレーション予測技術、都市の動態的な観測・運用に関わる重要技術、都市ネットワークの情報共有のための標準、都市の緊急対策と関連するサービスの重要技術を重点的に研究開発する。

10.公共の安全

 公共の安全は安全国家と安定な社会の基礎となる。我が国は、公共安全面において、厳しい試練に直面し、科学技術面においての戦略的な対応が求められている。

◆発展構想:

(1)非常事態に速やかに対応・対処できるための技術的なサポートを強化する。情報化・知能化技術の利用を中心とし、多機能的、一体化した緊急安全確保技術を発展させ、科学的な予測、有効な予防、効率的な緊急対応のできる安全確保技術システムを目指す。

(2)早期発見と未然防止の能力を高める。特に、炭鉱等の現場事故、社会安全の非常事態、自然災害また核の安全とバイオセーフティ等の監視・事前感知警報・予防面の技術研究に力を入れる。

(3)非常事態における対処・救助等の全面的な対応能力を高める。特に、炭鉱事故、火災、突発的な自然災害、有害化学物の漏洩、多発食品中毒等への対処・救助面の技術研究に力を入れる。

(4)安全設備の近代化を進める。作業現場の安全、食品安全、バイオセーフティ及び社会治安等の確保に必要な設備と予防・保護用製品を開発し、関係産業の発展を促進する。

●優先的なテーマ

(57)国家公共安全のための緊急情報プラットフォーム

 危険源の特定・監視、正確な位置測定と情報獲得、また動的情報の多角的な分析・処理、最適対策の決定方法、公共安全に係る緊急時の対策を決定し指揮を国家により一体的に行うためのプラットフォーム等の技術研究に重きを置き、公共の安全に関する早期探知・迅速な警報と効率的な対処の一体化した緊急対応の緊急対策の決定・指揮のためのプラットフォームを構築する。

(58)重大な労働災害の早期警報及び救援

 鉱山現場のガス・水等の漏れによる事故に対する事前警報と予防・制御の技術研究、また、火災、爆発、有害物質の漏洩等による工業現場事故への予防策・救助技術の研究と関連設備の開発を行う。

(59)食品安全及び出入国の検疫

 食品安全と出入国検査検疫のリスク評価、汚染の原因究明、安全基準の制定、有効的な監視・検査等の重要技術の研究、また、食品汚染予防のインテリジェント化技術及び検査検疫の高処理化の安全監視技術の研究を行う。

(60)非常事態に対する予防及び迅速対処

 バイオメトリクス認証、物的証拠による原因究明、早期特定、実証技術及びシミュレーション予測技術、位置検知、リアルタイム・モニタリング、非接触での検出、早期対処技術・設備、高層ビルと地下建物の消防技術・設備、爆発物・麻薬等携帯禁止品又は安全を脅かす可能性のある核・生物・化学物質に対する遠隔探査技術・設備、事後の現場処置技術・設備等の研究を行う。

(61)バイオセーフティー

 迅速かつ敏感な特別モニター・探索技術、有害化学物質の人体内での代謝の検査技術、高効率の消毒剤及び消毒技術、有害物質からの保護技術、伝播媒介物の確認とその対応技術の研究、また、生物学的侵入についての防止保護技術、突発的な衛生事態においてのワクチン及び免疫強化剤(免疫アジュバント)、抗毒素及び医薬品等の研究開発を行う。

(62)重大な自然災害の監視及び予防

地震、台風、暴雨、洪水、地質災害等への監視・事前警報・緊急対応の技術、また、森林火災、堤防決壊等の事故災害への監視・事前警報技術及び重大自然災害の総合的なリスク評価技術を研究する。

11.国防

目次 >



All Rights Reserved
利用規約免責事項個人情報広告出稿お問合せ