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 Q&A


ビジネスモデル「探険」談 By 張 輝
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第11回 JEDS「実践ビジネスモデル研究会」


 昨日(5月11日)夕方、「第8回実践ビジネスモデル研究会」の開催案内という一通のメールが入った。同研究会は日本開発工学会(JEDS)に設置された分科会のような組織であり、主査は以前よりお目に掛ったことのある柳下和夫先生で居られる。この研究会は2011年10月に発足され、月に一度の研究会が開催されているようであり、研究会の要旨には次のように説明されている。

 「景気低迷の日本経済には新しいビジネスモデルが切望されています。@ご自分で始めたい新しいビジネスモデルを発表したい方、Aそのビジネスモデルの完成度を上げ、成功確率を高め、問題点を潰すために、いろいろなアドバイスできる方、Bまたビジネスモデルによるベンチャー創業の方法を勉強したい方、C気に入ったビジネスモデルに協力したり、投資できる方の参加を歓迎致します。」

 筆者も参加してみたい。実践ビジネスモデル研究会の内容に関心を持つと同時に、柳下先生に挨拶を申し上げたい。同氏は1959年三菱電機に入社し、中央研究所、開発本部、技術本部、海外本部、情報電子研究所を経て同社研究主監に就任された。後に経営学も修了し、1999年日本大学大学院グローバルビジネス研究科ベンチャービジネスコース教授、2001年金沢工業大学経営工学部教授に転身された。現在は情報総合研究所代表、日本技術経営責任者協議会理事を務められている。およそ10年前か、同氏が「世界技術大賞(仮称)の提案:不況を克服し経済を活性化するベンチャー・ビジネス〜100兆円プロジェクト〜」という大作を執筆されて、転載させて頂いた(詳細)のが忘れ難いきっかけであった。



 5月16日に開催される第8回実践ビジネスモデル研究会はどのような内容であろうか。頂いたプログラムの案内には以下のように予定されている。

 第一部のテーマは「インターネット個人専用名刺帳“名刺クラブ”」であり、松田力氏(潟<fィケア代表取締役)が発表される。内容は“名刺クラブ”は、インターネット上に、個人専用の名刺帳を構築し、利便性を提供。パソコン、スマートフォン、タブレットパソコンなどから可能であり、会社や外出先、自宅と、インターネットに接続できる環境であればどこでも利用できる。個人利用は無料、OCRによる名刺データの登録や、企業でのデータ共有サービスは有料とするビジネスモデルの代理店を募集中、という。

 第二部のテーマは「元老院温泉大楽」であり、伊東義高氏(ヤルデア研究所)が発表される。内容は高齢化進行中の社会、退役将校が増えている。楽隠居で心身老弱化して養老院行きが2割旅行・趣味・交友でまあまあの中老族が6割、自分を磨き鍛えて生涯現役の元老院が2割。不老不死は無理な妄想、遅老延寿なら可能。老死は97%が宿命・遺伝、3%が環境・努力3%は少ないが、ただ一度の人生には大きい。現代科学で絶対保証はないが可能性はある。教わった通りするのでなく、自分で考え、試す、温泉で半身浴、知老運動、楽しい考座を提唱する、という。

 いずれも興味深い事例である。筆者は「ビジネスモデルの定義と構造化に関する序説的考察」という拙稿の中で、実学的なアプローチを提唱しているが、このような実践的研究は実学的なアプローチの研究にも有益と推察する。

> JEDS「実践ビジネスモデル研究会」 第8回 第9回


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